LODGE/山男レシピ
鈴木アキラの山男レシピ9月
 
 

「だまこ鍋」は「きりたんぽ」と並ぶ北東北の名物料理で、御飯を半練りにしてボール状に固めたものを使うことから、この名が付けられた。つまり「だまこ」とは「玉っこ(『こ』は東北弁によく使われる名詞の接尾語)」なのである。「きりたんぽ」も「だまこ」も炊きたての御飯をすり鉢で潰して半練りにするのだが、この半練り状態のことを実は「半殺し」と呼ぶ。知らない人が聞くと非常にぶっそうな名前である。新米で作った「だまこ」と地物の野菜との取り合わせは最高で、特にキノコ類から出たダシを吸った「だまこ」のうまさは格別。新米の出回るこの季節に是非作っていただきたい1品だ。
元々はマタギの携帯保存食として開発されたと聞く。確かに表面を固めたきりたんぽやだまこは携帯もしやすく、かびにくい。キャンプの料理としても最適である。


 
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米約1kg
鶏肉各部 計1〜1.5kg
鶏挽肉 300g
ハクサイ 4分の1
長ネギ 2〜3本
水菜 4〜5束
ごぼう 2〜3本
キノコ(マイタケ、シメジ等)2〜3パック
揚げ豆腐 1個
卵 1個
鶏ガラスープ 大さじ1
塩少々
コショウ少々
  材料


下準備   下準備
下準備   下準備

●米を研ぐ。水をかえつつ、もみ込むようにして研ぐ。あまり体重をかけると米が割れるので注意。
●水が澄んだらOK。新米は水を多く含んでいるので水に浸しておく必要はない。
●ザルにあけて水を切る。
●水を切りつつサッと乾かす。

 
   
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水平出し

 

 
1)炊飯には水平出しが肝心。鍋が傾斜しているときちんと炊けない。皿を水準器代わりにしてきっちり燃焼器具の水平出しをすること
  2)水の量は立てた指1関節分、または押し付けた手のひらが隠れる程度。僕は手が分厚いので指で計っている。新米は水がやや少なめでちょうどいい  

 

 
3)炊飯は最初からいきなり強火。沸騰し吹きこぼれてくるのを合図にこまめにニオイをかぐ。水蒸気に軽い焦げのニオイが混じってきたら火を弱めて1〜2分炊く   4)火を止め、10分くらい蒸らしたら炊飯完了! 蒸気の穴(通称カニ穴)ができれていればベスト。どうです、ちゃんとできているでしょ  
   
5)御飯が熱いうちにすり鉢で半練り状態にすりつぶす。これがいわゆる「半殺し」。野郎ども、かまわねえから半殺しにしちまいな!   6)軽く塩を付けた手で丸める。半殺しにした御飯は手にくっ付くので時々手に水を付けつつ作業をする  
   
7)炭を起こす。写真のような火起こしがあると楽。下にガスカートリッジがあるバーナーや、カセットコンロでの火起こしは爆発の危険性があり厳禁   8)「だまこ」の表面に焼き色が付くまで焼く。フライパンでも焼けないことはないが、できれば炭で網焼きにしたい  
   
9)鶏挽肉に卵と塩、コショウを混ぜ合わせて練り、鶏ボールの材料を作っておく   10)鶏肉の表面を軽く焼き付ける。煮崩れを防ぐのと、皮から脂を出してダシに旨味を出す両方の意味がある  
   
11)鶏ガラで取ったスープがあればベストなのだが、なければ水と鶏ガラスープの素を加えて鶏を煮込み、塩、コショウで味を整える   12)鶏ボールの材料を入れる。一度湯通しした鶏ボールとその湯通ししたスープを足すのもいい  
   
13)食べやすい大きさに切った野菜、その他をセットして煮込む。「だまこ」に味がしみるのがポイント   14)アツアツのうちに食べる! スープを吸った「だまこ」で口の中をヤケドをしないように注意のこと  
   
 

●焼き網はしっかり熱してから焼き始めること。十分熱されていないと焦げ付きやすい。どうしても焦げ付くようなら焼き網に油を塗るのも手
●表面を焼かずに乾かして固める方法もあるが、一手間かけたほうが香ばしくておいしいし、煮込んでも形崩れしにくい
●半殺しにした米を割り箸などに棒状に練り付ければ「きりたんぽ」に、小判状に付ければ「御幣餅」になる



鈴木アキラ   鈴木アキラ(すずき・あきら)
アウトドアライター。アウトドア雑誌やキャンピングカー雑誌、自動車雑誌等に寄稿。特に野外料理系の仕事が多い。アウトドアイベントの講師をはじめ、テレビやラジオの仕事も多く、ラジオ番組「電話子供相談室」の回答者にもなったりもするが、家にはテレビがない生活。青森育ちでネイティブに東北弁を使いこなし、田舎のオバアチャンたちに郷土料理の作り方を教わるのが大好き。「超簡単野外料理レシピ555」「キャンプで活躍! ナイフ・ナタ・斧の使い方」「これだけは知っておきたい! サバイバル食入門」「燻製&保存食作り入門」(いずれも山と渓谷社)など著書多数
     
 
   
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